【2027年4月1日】育成就労の日本語要件|就労前A1・1年以内に受験・3年でA2
育成就労制度は、2027年4月1日に始まります。日本語の要件は、「就労を始める前」「1年以内」「3年間」の3つの時期に分かれています。1年目に求められるのは「受験」で、「合格」ではありません。出入国在留管理庁の資料で、時期ごとに整理します。
確認日:2026年10月4日。出入国在留管理庁の「育成就労制度Q&A」、育成就労法施行規則(令和7年9月30日、法務省・厚生労働省令第4号)、「育成就労制度 運用要領」(令和8年8月)を確認しています。
まず結論
決まっていること
- 就労を始める前:A1相当以上の日本語の試験に合格するか、認定日本語教育機関の「就労」課程のA1相当の講習を100時間以上受けます。
- 就労を始めてから1年以内:受入れ企業が、A1相当の日本語の試験を受験させる義務があります。義務は「受験」で、「合格」ではありません。すでに合格している場合は、受験させる必要はありません。
- 3年間を通じて:A2相当の日本語能力を身につけ、試験に合格することが目標です。受入れ企業は、A2相当の講習を100時間以上受ける機会を用意します。
- 入国するときに求められる日本語の要件はありません。A1相当の試験に合格しなければ入国できない、ということもありません。
まだ決まっていないこと
- 1年目・3年目に受験する試験の名前と、求められる水準:業務区分ごとに、分野別運用方針で定められています。分野によっては、A1・A2より高い水準が定められることがあります。
- 登録日本語教員による講習のモデルカリキュラム:「令和8年度中に公表予定」と、運用要領に書かれています。
日本語要件のまとめ(3つの時期)
| 時期 | 求められること | 根拠 |
|---|---|---|
| 就労を始める前 | A1相当以上の日本語の試験に合格する。または、認定日本語教育機関の「就労」課程のA1相当の講習を100時間以上受ける | 育成就労制度Q&A Q56・Q64、施行規則第13条第2項第7号ヘ |
| 就労を始めてから1年以内 | 育成就労実施者(受入れ企業)が、A1相当の日本語の試験を受験させる(義務は「受験」で、合格ではありません) | 育成就労制度Q&A Q63、運用要領 |
| 3年間を通じて | A2相当の日本語能力を身につけ、試験に合格することが目標。そのため、A2相当の講習を100時間以上受ける機会を、受入れ企業が用意する | 育成就労制度Q&A Q63・Q64、施行規則第13条第2項第8号、運用要領 |
「100時間」はどこで確認できるか
- 入国後講習の日本語(A1相当):育成就労法施行規則 第13条第2項第7号ヘに、認定日本語教育機関の「就労」課程の授業が100時間以上、と定められています。ただし、試験などで日本語能力が証明されている場合は、この限りではありません。運用要領にも、A1相当の試験に合格していない場合は、入国後講習の日本語科目でA1相当講習を100時間以上受ける、と書かれています。
- 3年間のA2相当の講習:施行規則 第13条第2項第8号に、「就労」課程の授業を100時間以上履修できるよう必要な措置を講じること、と定められています(目標が達成されている場合は不要)。運用要領では、A2相当を目標とする講習を100時間以上受ける機会を提供する義務がある、とされています。
- 入国後講習の全体の時間:施行規則 第13条第2項第7号ハ・ニ。320時間以上(試験などで日本語能力が証明されている場合は220時間以上)です。試験で日本語能力を証明していない場合は、このうち日本語科目で、A1相当の講習を100時間以上受けます。
受入れ企業・監理支援機関が知っておくこと
- 1年目の試験の受験にかかる費用(受験手数料・交通費など)は、本人に負担させず、受入れ企業または監理支援機関が負担します。
- 受験にかかる時間は労働時間です。受験日を欠勤扱いにすることや、有給休暇を取らせて受験させることは認められません。
- A2相当の講習の受講時間は、労働時間にする義務はありません。受講を希望する方には、受入れ企業が費用を負担し、受講できる環境を整えます。A2相当の試験に合格している場合や、すでに所定の講習を終えている場合は、受講の機会を用意する義務はありません。
- 講習は、当分の間は、登録日本語教員による授業(一定の要件を満たすもの)でも認められます。要件には、同時に授業を受ける人数が20人以下であること、オンラインの場合は双方向で同時に行われることなどがあります。
- 入国後講習の企画は監理支援機関が行います。講師の業務は、外部に任せることができます。
そのほか
育成就労から特定技能1号へ移行するときは、技能に関する試験と、A2相当以上の日本語の試験(日本語能力試験N4など)の合格が要件になる、と出入国在留管理庁のQ&Aに書かれています(技能実習2号を良好に修了した方が、試験を免除される現行の取扱いとは異なります)。
制度の動き:「育成就労が始まります。日本語の要件(2027年4月1日)」の欄に、この件を1件ごとにまとめています(毎週確認し、変更があれば書き換えます)。
当社でお手伝いできること
入国後講習のうち、日本語100時間の講師業務をお引き受けします(2027年4月以降の開講分の事前予約を受け付けています)。講習の企画は監理支援機関が行います。監理支援機関向けのご案内を見る →
出典
- 出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」(Q56・Q63〜Q69・Q75)
https://www.moj.go.jp/isa/applications/faq/ikusei_qa_00002.html - 外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則(令和7年9月30日 法務省・厚生労働省令第4号)(PDF)
https://www.moj.go.jp/isa/content/001449371.pdf - 出入国在留管理庁・厚生労働省「育成就労制度 運用要領」(令和8年8月)(PDF)
https://www.moj.go.jp/isa/content/001467946.pdf
制度の運用は変わることがあります。対応の前に、出典のページで最新の内容をご確認ください。個別の計画の認定や、分野ごとの試験の水準は、分野別運用方針と、外国人育成就労機構の案内でご確認ください。
よくある質問(FAQ)
育成就労の1年目は、日本語の試験に合格しなければいけませんか?
いいえ。就労開始から1年以内に求められるのは、A1相当の日本語の試験を「受験」させることです。合格は義務ではありません。すでに合格している場合は、受験させる必要もありません。
A1相当の試験に合格していないと、入国できませんか?
入国できないということはありません。就労を始める前までに、A1相当以上の試験に合格するか、認定日本語教育機関の「就労」課程のA1相当の講習を100時間以上受けることが求められます。
A2相当の講習100時間は、勤務時間に含めますか?
含める義務はありません。受入れ企業には、講習を受けられる機会を用意する義務があります。受講を希望する方には、費用を負担し、受講できる環境を整える必要があります。
