【一次情報】特定技能・育成就労「物流倉庫分野」受入要件まとめ|分野別運用方針(2026)
物流倉庫分野について、特定技能・育成就労の分野別運用方針、2026年6月26日公布の上乗せ基準告示、国土交通省の公式ページをもとに、受入企業側の要件(直接雇用、受入類型、情報システム、協議会等)と社内準備のポイントを整理します。 実際の申請・運用は個別事情で変わるため、必要に応じて個別確認が必要です。
2026年6月26日に、物流倉庫分野の特定技能・育成就労それぞれの上乗せ基準告示が公布されました。受入類型A〜C、WMS等の情報システム利活用、生産性・安全衛生向上に資する機器/システム、類型Bの協定書などを、社内で先に棚卸しする必要があります。協議会の加入受付や試験開始時期は、2026年6月時点で引き続き個別確認が必要です。
目次
1. 物流倉庫分野とは(特定技能・育成就労)
物流倉庫分野は、人手不足への対応として、倉庫内で行われる貨物の入出庫、保管その他の倉庫内各種作業に従事する人材を受け入れる想定で整理されています。
分野別運用方針(厚生労働省PDF)では、特定技能・育成就労の双方について、業務区分や雇用形態、受入企業に課す条件等が明記されています。
※分野の詳細(協議会の入会手続、試験実施要領、運用要領の最新改正等)は、官報・省令/告示・所管省庁の最新ページで確認してください。
2. 受入企業(所属機関/実施者)の要件(一次情報)
2-1) 雇用形態:直接雇用に限る
物流倉庫分野は、特定技能・育成就労ともに直接雇用が前提として整理されています(派遣/請負の整理は個別確認が必要)。
2-2) 受入企業の範囲:倉庫業登録等(要件あり)
国土交通省の公式ページでは、受入可能な事業者類型として、A:倉庫業登録を受けた倉庫業者が自ら倉庫作業を実施する場合、B:倉庫業登録を受けた倉庫業者から委託を受け、当該倉庫で倉庫作業を実施する場合、C:一般/特定貨物自動車運送事業の許可を受けた者が倉庫作業を自ら実施する場合等の3類型が示されています。
2-3) 協議会:加入・協議事項への対応が前提
分野別運用方針では、物流倉庫分野に係る分野別協議会(特定技能/育成就労)を前提に、構成員であること、協議が調った事項への対応、必要な協力等が整理されています。2026年6月時点の国土交通省ページでは、特定技能・育成就労の双方とも「設置に向けて調整中」と案内されています。
2-4) システム/DX:継続活用・改善の考え方
2026年6月26日公布の上乗せ基準告示と国土交通省ページでは、入庫管理・在庫管理・出庫管理の機能を有する情報システム、および生産性・労働安全衛生の向上に資する機器または情報システムの利活用が重要論点です。導入だけでなく、継続的に利活用しているかを説明できる証跡設計まで含めて準備するのが実務的です。
2-5) 従事できる業務の具体例
国土交通省の公式ページでは、物流倉庫分野で従事できる主な業務として、入出庫貨物の受渡し・検品、貨物の移動、保管庫への格納、ピッキング、流通加工等が示されています。
一方で、商品そのものの機能完成や性能向上に当たる工程は、流通加工ではなく製造工程の一部として扱われ得ます。「物流倉庫作業」なのか「製造」なのかの切り分けは、求人票・雇用契約・現場指示の整合で個別確認してください。
2-6) 実務経験の証明書交付(求めに応じて)
分野別運用方針では、物流倉庫分野の実務に従事させたとき、本人からの求めに応じて実務経験を証明する書面(電磁的記録含む)を交付・提供することが整理されています。 退職時トラブル防止の観点でも、社内手順に組み込んでおくと安全です。
2-7) 類型Bは委託元との協定書を先に設計
類型B(倉庫業登録のある事業者から倉庫作業について業務委託を受けた事業者が特定技能所属機関となる場合)は、特定技能外国人の雇用の継続に係る責任を負う旨の協定書を、業務委託元の倉庫業者と共同して作成することが示されています。委託契約、現場指揮命令、安全衛生、支援体制の役割分担と矛盾しないよう、申請前に個別確認が必要です。
3. 本人側の要件(試験・日本語水準)
分野別運用方針では、物流倉庫分野の特定技能1号について、評価試験と日本語能力水準が整理されています。
- 特定技能1号:物流倉庫分野特定技能1号評価試験+日本語(参照枠A2.2相当以上等)
- 育成就労:就労開始時の日本語(参照枠A1相当以上/講習等)や、経過時点の試験・水準が整理されています
※試験の実施主体・申込方法・実施時期は更新され得ます。最新の公式案内を必ず確認してください。
4. 社内準備:最小の進め方(チェックポイント)
4-1) 受入「適格性」の棚卸し
- 自社がA/B/Cのどの受入類型に当たるかを先に決める
- 倉庫業登録や貨物自動車運送事業許可など、根拠となる許認可を確認する
- 就労場所と雇用主の関係が公式類型に沿うかを確認する
4-2) 協議会・調査対応を前提に設計
- 2026年6月時点では協議会が「設置に向けて調整中」である前提を社内共有する
- 加入手続の担当者/必要書類/申請のタイミングを整理
- 調査・照会への回答に必要な情報の所在を可視化
- 登録支援機関に委託する場合は、役割分担を契約で明確化
4-3) DX/システム要件を「運用」できる形に
- 倉庫内作業の管理システム/帳票の整備状況を棚卸し
- 継続的な利活用(教育・改善・記録)を回す仕組みにする
- 安全衛生の観点(教育・記録・是正)も同時に設計
4-4) 実務経験証明の交付フロー
- 「誰が」「いつ」「どの形式で」交付するかを決める
- 交付内容のテンプレ(証明事項/保管)を整備
- 退職・転職時の対応と矛盾しないよう運用を統一
6. よくある質問
Q. 物流倉庫分野は「いつから」受入できますか?
Q. 受入企業の要件は「倉庫業登録」が必須ですか?
Q. 登録支援機関に委託すれば、協議会対応は不要ですか?
一次情報(公式リンク)
- 国土交通省:物流倉庫分野における特定技能外国人・育成就労外国人の受入れについて https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/warehousing_ssw.html
- 国土交通省(PDF):特定技能 物流倉庫分野 上乗せ基準告示(令和8年国土交通省告示第787号、2026年6月26日公布) https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/content/002008181.pdf
- 国土交通省(PDF):育成就労 物流倉庫分野 上乗せ基準告示(令和8年国土交通省告示第788号、2026年6月26日公布) https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/content/002008182.pdf
- 国土交通省(PDF):物流倉庫分野 分野別運用方針 https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/content/002005343.pdf