1. 何が変わった?(改正の要点)

日行連(日本行政書士会連合会)は、改正法の概要として、主に次の点を挙げています。

  • 使命・職責の明確化(「デジタル社会への対応」努力義務等)
  • 特定行政書士の業務範囲の見直し
  • 業務制限規定に「他人の依頼を受け、いかなる名目によるかを問わず報酬を得て」の趣旨が明確化されたこと
  • 両罰規定の整備(違反時に、行為者だけでなく法人も罰則対象となり得る)

重要なのは、現場の運用として「名目を変えればOK」という発想を排し、業務の実態で切り分けることです。

※本記事は一般的な情報提供であり、個別案件の適法性判断・実務運用は行政書士等の専門家へご確認ください。

2. 現場で起きがちなリスクパターン

ここでは、登録支援機関・人材紹介・受入企業の運用で起きやすい「誤解」を、リスク把握の観点で整理します(断定ではなく、要・個別確認の前提です)。

名目を変えた請求(手数料/コンサル料等)

改正の趣旨は、報酬の名目を問わない形で明確化されています。請求書・見積書の科目だけで安全になる前提で運用しないことが重要です。

入管手続の“ついで”で書類を作ってしまう

受入企業側の人事・現場が「書類を作ってもらえるはず」と期待し、登録支援/紹介側が善意で作成してしまうケースは要注意です。役割分担を事前に決め、運用に落とし込みます。

テンプレの流用・自動生成の誤解

テンプレ提供や入力支援は有用ですが、「誰が作成したか」「報酬を得て業として行っていないか」等の整理が必要です。自動生成でも責任が消えるわけではありません。

法人リスク(両罰規定)

法人としての運営ルール・教育・ログ(案件対応記録)が重要になります。「個人の独断」で片付けられない前提で、社内統制を整備します。

3. 企業が取るべき対応(社内フロー)

  1. 業務棚卸し:「何の書類を」「誰が」「どの対価で」扱っているか(入管・雇用・職業紹介・助成金等)を一覧化する
  2. 切り分け基準の明文化:書類作成に該当し得る工程と、事務支援(情報収集/翻訳/提出補助等)を分け、社内ルール化する
  3. 契約・見積の修正:サービス範囲を明確にし、グレーな表現(“申請代行”など)を棚卸し。必要なら行政書士等と連携する
  4. 教育・チェック:営業/CS/現場が同じ説明をできるようにし、案件着手前のチェック(誰が作成するか)を必須化する
  5. 記録:問い合わせ対応・作成主体・連携先・承認フロー等を残し、後から説明できる状態にする

丸忠物産では、特定技能の採用支援に加えて、職業紹介/派遣・個人情報・表示(景品表示法)などを含む「採用コンプライアンス」の設計までご相談いただけます。必要に応じて専門家連携も含めて、実務に落ちる形で整理します。

4. 無料DL:社内共有チェックリスト

改正行政書士法:書類作成代行リスク点検チェックリスト(2026)

対象:登録支援機関・人材紹介・受入企業の人事|更新日:2026.05.24|全5ページ

※個別判断が必要な論点は必ず専門家に確認してください。本資料は一般的な社内共有用の整理です。

5. 参照した一次情報(URL)